スーパー堤防な話

あんまり興味なかったけど、やたらとこの話題を目にするので調べてみた。まあ、台風であちこち水害が出てるから……その影響もあるんだけど。

というか、私ね……

スーパー堤防が何なのか、きちんと知りませんでした。実は!

朧気と「ああ。さぞスーパーな堤防なのだろう」と……

( ̄▽ ̄;)< 万里の長城みたいなの想像してた! 済みません!

ああ、そうだ。その前に一つ……「八ッ場ダム」も盛り上がってるね。

勘違いしてる人がいるみたいだけど……八ッ場ダムの建設続行を決めたのは安倍政権じゃなく野田政権だよ☆ 嘘は駄目だからね。「民主党が潰れたお陰で八ッ場ダムが完成した!」みたいな戯言を並べる馬鹿がいたのでね。馬鹿に付ける薬はない物か……直接言うのもアレなんで、ここに書いとくけどね。

もう一度、釘を刺しておこうかな。

八ッ場ダムの建設再開は、野田政権が決めました。まあ、それ以前に中止にしたのも連中なんだけどな。

未だに民主党を叩いてる人は親でも殺されたのかな。現在は自民党政権だし期間も遙かに長いはずなんだけどね。御存知ですかね。旧民主党政権の期間はおよそ三年間で御座いますので。「民主党政権が続いていたら日本が壊れていた」とか言う人もいるんだけど、現在も破壊進行中で御座います。そこは勘違いしてはいけないと思います。

今回の日記とは直接関係ないけど、八ッ場ダムの記事を一つリンクしておきます。

台風19号に関連し、ネット上では「八ッ場ダムのおかげで利根川が助かった」「利根川氾濫を抑えたのは間違いなく八ッ場ダムのおかげ」など、ダムを「称賛」する声が相次いでいる。一方、八ッ場ダムをめぐっては、「利根川への洪水調節効果はほとんどないものと思われる」など否定的な意見も出ている。実際、どれだけ治水効果があったのだろうか...

そもそも。「ダムの役割とは何ぞや」恐らく、ダムについてよく分かってない人が大多数だと思う。私もそうだし。で、ダムについてよく分かってない人らが、ダムの建設中止は非道だと騒ぐわけだ。

ダムさえあれば何でもOKだと思ったら然に非ず。勉強しましょう。治水って奥が深いよ。

完成まで200年!?

スーパー堤防とは、正式には「高規格堤防」と呼ばれる。如何なる堤防なのでしょうか。

荒川下流河川事務所をリンクしておきましょうかね。

予想を超える大きな洪水による壊滅的な被害から大都市を守る対策です。

でっかい壁みたいな堤防(進撃の巨人か)ではなく、従来の堤防と同じ高さに土地を嵩上げすると。これなら、見る限り、堤防の決壊には相当に強いと思われます。ただ、決壊はしないけど氾濫はしそうだね……まあ、決壊しないことに大きな価値があるんだと思う。知らんけど。

結構、力業のように思えるのは私だけでしょうかね。もう少しスマートな治水があって然るべきだと思いますが……専門家はスーパー堤防をどうとらえてるのでしょうかね。まあ、ひとまず置いとくとして。

この高規格堤防整備事業。江戸川で行われてるのですが、様々な物議を醸してるようで。ただ、私は公共投資には賛成です。じゃぶじゃぶ金使おうぜ! 国内の事業が盛り上がるならいいじゃないの。国内の事業が盛り上がり、国内で働く労働者が潤う。これが理想だと思います。とは言え、変に外資系企業が絡んでいるなら話は別だけどね。

この堤防に意味あるのかどうか、私は分からん。別段、治水の専門家でもなく事業者でもないので。思ったことを好き勝手に述べるだけで御座います。

どうでもいい話だけど、この事業は「無駄だ」と言われ、どこぞのクラリオンガール共に中止させられてしまった経緯が御座います。現在は再び着工が始められてるようですね。

誰にとっての事業なのか

さて。まず、この高規格堤防……事業は1987年から始まってるのですね。

ここからは『livedoor news』の記事を引用しながら、好き勝手に考えてみましょう。飽くまでも私個人の見解で御座います。

東京都江戸川区は、完成に200年かかるスーパー堤防の建設計画に着手した。同事業に関して住民らが国と区を提訴したが、東京高等裁判所は請求を棄却。国のお金で、区画整理ができるから受け入れたとしか思えないと住民は語る

この高規格堤防を見て最初に思ったのが「住宅はどうするの?」

 その計画は、完成までに200年と2兆7000億円を要し、区内3河川周辺から9万人を立ち退かせるというものだ。

立ち退き。普通に立ち退きでしたね。当たり前か。それにしても、いつ終わるんだろうね。サグラダファミリアかよ。完成を目の当たりにする前に寿命が来ちゃうね。

というかさ、200年かかるって……その間に何回の水害に直面するんだろうね。途中まで着工しても水害で水の泡とかないのかな。その辺が物凄く気になる。よしんば意味のない物となってしまうなら、本当に金を使うだけの事業だね。

造成後は戻ってきてもいいらしい。が、戻るのは半数だけだって。その理由が……

 スーパー堤防はなだらかな傾斜地となるため、造成の3年後にはいったんは立ち退いた住民は戻ってきてもいいという触れ込みになっている。しかし、3年で2度の引っ越しを強いられるのは、住民にとっては大きな負担だ。

二回も引っ越すのかよ面倒くせえ!! それも三年でだぜ。

それから、もう一つ。

「堤防の上に住む」ということは、河川法の縛りを受け、地下室の増設や家の改築が自由にできないことも敬遠材料となったのだ。

ああ、こりゃ駄目だわ。私だったら戻らない絶対w とは言え、集合住宅ならありでしょうかね。持ち家は……厳しいでしょうか。

想像だけど「いい機会だから引っ越してしまおう」と思い立った世帯が結構あったんじゃないのかな。立ち退き料も貰えるだろうし。何より、高規格堤防が本当に水害に強いのか不信感を抱いた人もいたんじゃないかな。だって、実際に運用されるまでどれだけ水害に強いのか分からんわけだし。勿論、何もなけりゃそれに越したことは御座いません。それに、これも防災の一環のはずなので……全否定される物ではないでしょう。

果てしなく高い「壁」ならば、心理的にも「くくく……これなら巨人も入って来られまい」と安心するだろうけど、実際は標準的(という表現が適切か分からんが)な堤防の高さに土地を嵩上げする物。堤防が決壊するレベルの洪水って、普通に氾濫する可能性も高いよね。

とにもかくにも住人を立ち退かせたい。

 平井7丁目の次に事業が始まったのが小岩1丁目だ。ここには約90世帯が暮らしていた。初めは反対していた住民も、区の説得に折れて次々と立ち退いた。

これさ、結構強引な交渉だったのかも知れないね。思うに、何が何でも立ち退いて欲しい理由があったんじゃないかな。

反対派の家族の意見を聞くと、何かが見えてくるかも知れません。

「スーパー堤防って、国の事業ですよ。でも住民は『スーパー堤防計画』ではなく、『スーパー堤防完成後の土地を区画整理する』という“区の計画”で立ち退いたんです。どういうことかというと、『国のお金で造成したスーパー堤防の土地を、そのまま区が利用する』ということ。つまり、区が本来負担すべき区画整理事業がほとんどタダでできる。そのために、区はスーパー堤防を受け入れたとしか思えません」

なるほど。

まあ、区にしてみたら渡りに船だよ。真実はどうなのか存じませんが、

こりゃ、チャンスだわ。何が何でもやりたいよね。

別に違法ではないわけだから、区も腹を割って話せばいいのにね。「チャンスを生かしたいです!」ってさ。とは言え、自ら体を張って「クレームの防波堤」となるほど気概のある職員もおらんでしょうか。いずれにせよ、どのような交渉だったのかは想像に任せるしか御座いませんね。

ああ、そうそう。ちょっと記事が前後しちゃうけど……立ち退きを拒否してる4家族がいるのですね。で、立ち退きを拒否してる理由がこちら。

 彼らが反対するのには、いろいろな理由がある。そのひとつは防災面だ。4家族のひとりで、半世紀以上もこの地に住む高橋喜子さん(90歳)は「北小岩1丁目は区で一番標高が高く、水害に遭ったことがない」と証言する。

えーとね……お気持ちは察します。察しますが、割とやばい台風だったよ。19号は。

で、家族達は訴訟を起こしましたが、地裁では敗訴。結局、4家族は退去に応じたようですね。

ところで、ちょっと引っかかる部分が御座います。それが……

 国はこの事業において、河川沿いの住民を立ち退かせる場合は「事業実施前に、住民の移転承諾を得て盛り土工事を行わねばならない」と定めている。しかし本件では誰ひとりとして国から承諾を求められておらず、「区の区画整理事業」との名目で立ち退きを迫られた。

もしかして、区と国が結託してやっちまった? ちょっときな臭いぞ。

で、立ち退きを拒否した家族らは裁判を起こすわけで御座います。これ、ちょっと不思議だと思ったのが……

 異様な法廷だった。まず、被告席には誰もいなかった。被告は傍聴席に座っていた。また、原告団と裁判所との間には「主文に続き判決要旨も読み上げる」との申し合わせができていたが反故にされた。

 しかもその判決文は、住民がその数年前に区を相手取って起こした「スーパー堤防取消訴訟」(2013年12月に敗訴)の判決文のコピペだった。曰く「本事業は、限度を超える権利侵害とは言えない。2度の移転を回避したければ、区の土地買収に応じればよかったはず。事業には公共性がある」というものだ。

とっても簡素な裁判だったようで御座いますね。

ただ、乱暴だよね。金は出すんだから大人しく出て行けばよかったんだよとでも言いたげな。最後まで反対していたのがこの家族なのであって、退去に応じたくなかった家族は他にもっといたわけですよね。ちょっと、思う所があるかな。

どうでしょうかね。「金は出すから出て行ってくれ」と言われたら。好きな町であればあるほど、出て行くには後ろ髪引かれる思いが強まるでしょうね。退去に応じたくなかった家族にしてみたら、金の問題じゃないのよね。

馴染み深い地域を離れるって、肯定的に言えば「良い刺激」になるとは思います。ただ、誰も彼もが望んでいるわけでは御座いません。特に御老体ともなれば、よく知った御近所の顔触れと離ればなれになるのは切ないでしょうね。寿命が短くなっちゃうよ。

「国のやること邪魔すんな。黙って出て行けばいいんだよ」と言えるなら、それは部外者だから。部外者は基本的に無責任。当事者ならどうでしょうかね。勿論、中には納得して出て行った家族もいたことでしょうが……戻ってきたのは半数だからさ。まあ、いちいち書かずとも、分かると思うけど。

ところで、高裁の都築裁判長の言葉で御座いますが……

 また、堤防は一直線につながって、初めて堤防の役目を果たすものだ。一部だけが完成しても意味がない。だが都築裁判長は、小岩1丁目という一角にだけスーパー堤防を造成することに関しても「効果がある」と断じた。

んー……裁判長さ……実は分かってないだろ。

「都築裁判長は河川工学にとっても精通してるんです!」てな話なら多少は説得力もあろう。だがしかし、実際はどうなのかしらね。ちょっと適当な印象を受けるぞw

この裁判について気になる方は検索してみて下さい。ボタンを置いておきます。

Googleサーチ:都築政則 スーパー堤防 裁判

もう一つ記事を。こちらは『週プレ』で御座います。

昨年12月6日、最後の一軒が引っ越し、93世帯が暮らしていた東京都江戸川区北小岩1丁目の東部地区は消滅した。 地域を消滅させたのは国(国土交通省)の「スーパー堤防事業」と区の「土地区画整理事業」との...

まあ、内容はほとんど同じで御座います。「街壊し」ってか、これは高規格堤防整備事業を利用した再開発ですよね。要するに。

住民からの反発が出るのはやっぱり「治水」を前面に押し出してるからでしょうか。区のやり方が少々あざとい。おまけに完成までに要する時間は数百年。納得できないのは分かるわ。それは「意味あるの?」と思っちゃうでしょうね。

で、記事の中に『区の大半が水没したカスリーン台風でも無事だった』とありますね。ゼロメートル地帯の中でも標高が高いようで。

んー……ちょっと調べてみた。江戸川区もそれなりに被害はあるようですが……他所との比較は単純にはできないかな。まあ、参考までに。

国土交通省 関東地方整備局 河川部のページです。一級河川の直轄区間での事業実施や管理、補助事業、河川、ダム、海岸、砂防などの河川関係直轄事業に関する業務、河川に公園・橋などを設置するための許可等の審査など。

とにかく政府は緊縮財政を止めろ

民間での助け合いにも限界がある。ここは政府がきっちり金を出して整備するべきでしょう。

全力で国土強靱化に取り組む必要が御座います。ただ、予算もそうだけど人手不足をどう解消していくか……難しい問題だと思います。自民党は外国人労働者を呼び込むばっかだし、インバウンド事業などもそうだけどさ。あいつらってさ、本当に日本人を無視してるよね。

民主党よりはましだと思った自民党も結局は同じ。いずれも国民の首を絞めるばかり。じゃあ、我々はどうすればいいのかと。

もう、とにかく、事実を拡散していくしか御座いません。取りあえず嘘吐きは死ね。

今、日本人は大きな岐路に立たされてる気がします。我々は試されてるのかも知れませんね。

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