神道とは無縁の私がこの問題について取り組んでみるとしようか。
貴重な磐座（いわくら）が失われる恐れがあるそうで御座います。
ところで……磐座とはなんぞ？
コトバンク：『日本大百科全書(ニッポニカ)の解説』
磐座
いわくら「磐座」の名称は記紀や風土記(ふどき)にみえ、本来、神のいる場所をたたえる語であった。やがて祭りに際して神の依り代(よりしろ)とされた岩石を特定してさすものと認識されるようになり、さらには石そのものを神体として祭祀(さいし)対象とするようになる。考古学的に磐座が明確になるのは古墳時代以降で、沖ノ島遺跡（福岡県）や、天白(てんぱく)遺跡（静岡県）、三輪山麓の三輪山ノ神遺跡（奈良県）などがあり、巨石の周囲からさまざまな祭祀に用いられた遺物が出土する。［辰巳和弘］
『大場磐雄著「磐座・磐境等の考古学的考察」（再刊限定版、『神道考古学論攷』1971・雄山閣）』
ふむ……なるほど。
本題へ入る前に
change.orgにて署名を集めてるようなので、署名してきました。と……これを書いてる間にも更に賛同者が増えてますね。
change.org キャンペーン：工事許可の撤回及び中止を求めるネット署名
change.orgの署名にて「爆破」と言う表現が使われてますが、越木岩神社によると「爆破されるかは分かりません」との事。つまり、磐座の破壊に「爆破」と言う手段が使われるのかどうかは不明なのですね。
越木岩神社ブログ：甑岩町（隣地）開発地の磐座について
「イワクラ（磐座）学会」のウェブサイトもリンクしておきます。興味が湧いた方は是非とも訪れてみて下さい。
署名活動もされてるので、可能な方は御協力を願います。
私の興味は目下「マンション建設に至る背景」で御座います。これは、コアな「神社ファン」や「古代遺跡マニア」を唸らせるような日記では御座いません。だもんで、お読みになる際はくれぐれもこの辺を御留意下さい。
タケノコのようにマンションが建つ現代
さて。本題へ入るべか。
兵庫県西宮市甑岩町に存在する越木岩神社（こしきいわじんじゃ）……
この神社の隣地にマンション建設計画があり、それに伴い「磐座が破壊されてしまう」と言う事で御座いますね。
どうでもいいけどさ、空き部屋ばかりのマンションが至る所にあるのだが……壊す順番が違うと思うのは私だけでしょうかね。
「神社の隣地」とは誰の物？ その記載が「イワクラ（磐座）学会」に御座いましたね。記事の一部を借りちゃいます。
マンションが建とうとしている隣の敷地は、地域の共同所有であった宮山でしたが、約５０年前、夙川学院からの要望に応えて、この地域の文化振興のためになるならと売却したようです。
神社としては当初は売却に反対しましたが、最終的に夙川学院と施工者が磐座の保存と社叢や遥拝所に配慮して校舎を建設するという条件で売却に了承したようです。
ほほう……夙川学院が土地を欲しがったわけか。
如何様な面持ちで「売却に了承した」のかは存じませんが……かなり複雑だったのではないでしょうかね。だって、神社として当初は反対してたわけでしょ？ のっぴきならない事情もあったのでしょうが……
もう一つ。「イワクラ（磐座）学会」から借りちゃいます。
実際に、夙川短期大学が建っていましたが、神社側に配慮した建て方をしていました。この度、この土地がマンション業者に転売されました。
神社側としては、マンション建設そのものに反対をしているものではなく、神社に配慮した計画にしてもらいたいと要請をしていますが、聞き入れられる可能性はほとんどありません。
なるほど。学院側は「一応」配慮してくれていたのですね。
この記述を読む限り、どうも「マンション業者」がお話にならないよう模様。何とかなりませんかね。
……ん、ちょっと待てや。ここで一つ疑問。
そもそも、夙川短期大学とは現在どうなってるのか……だって、「そこ」にマンションが建つんでしょ？
Googleで調べたらあっさり解決。
2013年に 神戸のポートアイランドに移転してましたね。
何故に移転しちゃったのよ……ところで、夙川学院は何をしてるのか。すこぶる気になる。
これもまた、調べたらあっさりと辿り着きました。
Googleサーチ：夙川学院経営難
まあ、何だ……あれだ、色々とグダグダで御座いますね。
夙川学院は『涼宮ハルヒの消失』で登場？
ちょっと蛇足で御座いますが……劇中、短大の校舎が登場するそうで。
と言うか、私はこの作品を見た事あるのに全く覚えてないｗｗ
ついでに五十年前……「昭和四十年」の出来事などは如何でしょうかね。
Googleサーチ：昭和四十年の出来事
神社を取り巻く環境は年々厳しくなってるようで御座います。戦後から、神道に対する教育がおろそかとなっているせいでしょうか。
まあ……二言目には「金」の時代で御座いますからね。皆、腹を膨らませる事に必死なのでしょう。
全てを否定する事は出来ません。が、色々と考えてしまいます。ええ。
※個人的な事情によりこの日記は時限式とし、署名が続けられてる間は公開します
※ただ、後に再編集して永続的に公開する可能性も御座います
2015/05/07追記
change.orgでの署名が5000人を突破したようで……これ、5000人に届きそうな結構な勢い。それだけ、人々の関心を集めてるので御座いますね。
ただ座しているだけで、事態はいい方向へは向かいません。微力ながらも力になれるならば、これ幸いで御座います。ええ。
※2015/05/08 18:37現在で、まだ5000人に到達してませんでした。勘違いしていたので修正しておきます。
※2015/05/08 23:31 今度こそ5000人突破しました！
2015/06/04追記
この日記が思いの外に読まれてる……ありがとう御座います！ だもんで、引き続き公開していく事に決めました。
最近、神社仏閣を汚す不敬な輩が増えてる模様。どんどん捕まえて死刑にしちゃえ。
磐座はだいたい神が降臨した聖地とされて日本全国で神社などがあって祀られています。この原点は沖縄の八重山諸島にある「御嶽」（うたき）信仰であり黒潮の道を通って紀伊半島へもたらされそこから全国へ広がっていったものと簡単ですが推定しています。熊野の速玉大社にも磐座があって火祭が行われています。いわば岩は男性のシンボルであり子孫繁栄五穀豊穣を祈る祭りであろうと思います。マション建設で話題になった京都の下鴨神社でも磐座があってこちらは毎年神事を執り行っております。信仰心の希薄さ少子高齢化などで参拝者や檀家の現象などなど寺社経営が困難な現代にあって神社仏閣も存亡の危機に瀕しており国家的な文化財保護政策を考える時代に入っております。鳥取市には「岩倉」という地名があり、愛知県には岩倉市がありますがこれも磐座に由来する地名と思いますが磐座そのものがなくなると地名の意味すら忘れ去られてしまうかもしれません。